大地震・津波と福島原子力

未曾有の大地震、地震発生から3日ですがまだ被害の全容が分かりませんね。被災された方には心からお見舞い申し上げます。東北から関東にかけて被災地は広い範囲で全滅に近く、津波の怖ろしさを思い知らされます。東京電力管内の原子力発電所・火力発電所が地震・津波で損傷し発電能力が下がり、計画停電が始まっています。鉄道が運転休止や間引運転になっているようで影響は甚大です。我々の生活が如何にエネルギー特に電気に依存しているかを改めて実感させられます。東京電力関係の皆さんは必死に努力されているのだと思いますが、福島原子力第一発電所(1、2,3号機)は安心出来る状況ではありません。写真は福島原子力第一発電所の震災前後の写真(米国ABC配信)です。原子炉は、事故時には「止める」「冷やす」「閉じ込める」の三つが働くことで安全を確保するように作られています。このたびの地震で、運転中の原子炉は地震発生直後「自動停止」しています(チェルノブイリは止めることが出来ず核分裂を続け暴走)。止まった後も燃料核分裂生成物の崩壊熱吸収のために「冷やす」必要があります。このたびは、津波で外部との電線は遮断され、発電所の1/B1階は水浸しになり、写真右端海岸縁にあったと見られる重油タンク2基は津波で流失しています。非常用ディーゼル発電機はエンジン冷却の海水ポンプ停止等が原因で短時間しか機能せず、外部電源車も暫くは余震と津波で近寄れず、真水注入もポンプが旨く動かなかったようです。1号機、2号機、3号機とも海水注入で目下「冷やす」努力をしています。当面やむを得ないにしても海水による弊害もあります。長期的に腐食も心配され、原子炉は廃炉にするということです。この間「冷やす」機能が維持出来ず、燃料の上部が水面より上に露出したため燃料棒が高温になり、燃料被覆管のジルコニウム酸化で水素が発生し、原子炉から流出し格納容器に溜まった水素が、原子炉建屋に流出し、大気・酸素に接し、1号機と3号機では水素爆発を起こし建屋の天井・外壁上部が壊されました。「閉じ込め」機能が一部破られたことになり、また、格納容器の圧力が過大にならないように器内の一部気体を外に逃がしているので、周辺住民で避難対象区域にまだ残っていた人の一部が被曝しました。政府発表では健康被害に影響するものではないとの事です。しかし現場は目下予断を許さない状況にあり、更なる事態の拡大がないよう、関係者の尽力で早く収束することを祈るのみです。画像画像

この記事へのコメント

MI
2011年03月14日 17:11
1号機の教訓を生かせず3号機でも水素爆発を起こしてしまったのは残念です。怪しくなってきた2号機についてはあらかじめ屋根に穴をあけておく作業を始めたと報道で聞きました。これは有効な手段と思います。うまく結果が出るのを願っています。

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